2017年3月3日金曜日

狂犬病ワクチン

動物病院にとって、春は予防シーズンです。
予防と一言でいっても、フィラリア・ノミ・ダニ・混合ワクチンなど必要なことはたくさんあります。

その中でも、絶対に忘れてはならないのが『狂犬病ワクチン』です!!

狂犬病ワクチンは、法律で毎年一回予防注射を受けるよう義務づけられている人畜共通伝染病です。
現在、狂犬病に対する治療法はなく、犬も人も発症すれば致死率が100%の非常に恐ろしい病気です。
幸い日本では、1957年以降発生していませんが、これは予防注射の徹底と厳重な検疫により守られているからです。
しかし、世界の大部分の地域では、今でも多く発生しているために、いつ侵入してくるか油断は禁物なのです。

狂犬病の症状は、人も犬も同様で狂躁型と麻痺型と呼ばれる2つの型があります。
大多数は、狂躁型で食欲不振、情緒不安定などの症状に続き、ヨダレを出すなどの興奮状態を示し、攻撃的になります。
その後は、元気がなくなり昏睡し死亡します。
麻痺型は、発症例の2割程度に見られ、発症初期から麻痺状態がでて3~6日で死に至ります。

狂犬病は、犬だけの病気と思われている方も多いのですが、すべての哺乳動物が感染しますので、犬以外の動物により海外から狂犬病が入ってくる可能性もあるのです。
日本では、狂犬病予防法により生後3ヶ月以上の犬は狂犬病の予防注射を受け、登録することが義務づけられています。
狂犬病の発生を防ぐために、毎年、必ず予防注射を受けるようにして下さい。

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