2014年12月7日日曜日

歯周病

わんちゃん・ねこちゃんのお口のトラブル予防

わんちゃん・ねこちゃんのお口のトラブルで最も多いものが歯周病です。単にお口の病気というわけではなく、放置してしまうと全身に様々なトラブルを引き起こす原因になる可能性もあり注意が必要です。

歯周病は、歯の表面についた歯垢に含まれる細菌によって口腔内に炎症が起きます。炎症が歯肉のみに見られる場合は、早期の治療によって改善されますが、歯周組織まで侵された歯周炎では完全に回復させることは難しいものになります。
歯周病の原因になる歯垢は、早いものでは付着から3日~5日後に歯石に変化してしまいます。歯石に変化してしまうと、自宅での歯磨きでは落とすことができないため、超音波スケーラーでの歯石除去が必要です。

歯周病がさらに進行した場合、炎症が進行していくことにより皮膚に瘻管を作り外歯瘻となったり、口腔粘膜に瘻管を形成すると内歯瘻に至ることがあります。
歯周病により、上顎骨が破壊されると口鼻瘻管にいたることも少なくありません。
口鼻瘻管の症状として、くしゃみ、鼻汁、鼻の上をよくなめるしぐさをするなどの症状が見られますので、日々の生活の中でしっかりチェックをしてあげましょう。


当院でもわんちゃん・ねこちゃんのお口についてしまった歯石を超音波スケーラーで除去することが可能ですので、ご希望の方は是非、当院スタッフまでご相談ください。

潜在精巣


潜在精巣

 ワンちゃんの男の子は、ヒトと違って生まれたときには精巣(睾丸)がお腹の中にあることが多いのです。生後1〜2ヶ月で体の外に下りてきます。これを「精巣下降」といいます。下降してきた精巣は、陰嚢と呼ばれる袋にすっぽりおさまります。
 しかし、まれに精巣が下りてこない子がいたり、下りてくる途中で止まってしまう子がいます。これは「潜在精巣」という病気です。下りてこない精巣は片方だけのことも、両方とも下りてこないこともあります。
「潜在精巣」には繁殖能力がありませんが、テストステロンという性ホルモンの分泌はおこなわれるため、通常の精巣と同様、将来腫瘍化する可能性があります。その発生率は、通常の精巣に比べて13倍と言われています。このため早期に精巣を摘出することが推奨されます。
本来の去勢手術は、侵襲性のとても低い手術です。しかし潜在精巣は場所によっては開腹手術によるお腹の中からのアプローチが必要になってきます。
 潜在精巣の手術は当院でもおこなっています。去勢手術をされていないワンちゃんで心当たりがありましたら、是非一度ご相談ください。