2018年1月11日木曜日

日獣大整形外科忘年会

 我々整形外科チームの忘年会が行われました。

今年もいろんな患者さんを治療させていただきました。

来年もまたみんなで頑張りましょう。



2017年11月30日木曜日

骨折後の癒合不全の再手術、同種骨移植手術

 先日の大学での手術です。
下の子はある病院様で前足の骨折の手術をしたのですが、不幸にも骨が溶けていってしまいました。トイプードルなどに時々見受けられる、いわゆる癒合不全という状態です。
最初当院にその件でご相談にいらしていただいたのですが、診察すると元の骨が一部完全に溶けてしまっており、そのままプレート固定術の再手術をすることが困難なことが判明しました。 
私が通っている日獣大病院ではそのような癒合不全の子たちを受け入れております。
当大学病院ではこのような場合は同種骨移植という方法での前足の再建を行います。
下の写真は同種骨移植手術2ヶ月後のレントゲンです。移植した骨がその子にしっかりと定着し、歩行が可能となりました。






左側の真ん中辺りが移植骨の部分です




















もう少しでプレートが外せます。一度は諦めていた飼い主様もこの結果に大満足です。
整形外科でご相談がありましたら、どうぞ当院までお越しください。




2017年11月1日水曜日

大学診療後の勉強会

昨日は大学での診察の後、月に1回あります勉強会の日でした。テーマは副腎皮質亢進症におけるMRIでの診断についてでした。
日獣大の原先生は脳下垂体の手術を行っていて、良い結果をたくさん出しております。
当院でもそのうちできるように頑張ります。

2017年10月12日木曜日

犬からもマダニ感染症!

今年の春~夏頃、このブログ内で「マダニ」による疾患について、一度ご説明させていただいたかと思います。
先日、「マダニ」に関する新しいニュースが報告されました。


以下サイト抜粋。

マダニ感染症、イヌからも=厚労省、注意喚起

10/10(火) 18:48配信 

 マダニが媒介する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について、厚生労働省は10日、イヌからヒトに感染した事例が徳島県で確認されたと発表した。

 既に野良猫にかまれた女性が発症して死亡した事例が報告されており、哺乳動物を介したヒトへのSFTS感染は2例目。厚労省はイヌやネコの血液や便を通じて感染する恐れがあるとして注意を呼び掛けている。

 同省によると、徳島県で6月、40代男性の飼い犬が食欲廃絶などの体調不良を起こし、動物病院で受診したところ、SFTS感染が判明。その後、飼い主の男性も発熱などの重い症状が出て、感染が分かった。

 男性はマダニにかまれた痕はなかったが、飼い犬の介護をしており、粘膜から感染したとみられる。現在は男性と犬は回復している。

 SFTSの症例は届け出対象となった2013年3月以降、西日本を中心に約300例報告されている。 



マダニは公園や河川敷、田んぼや山の中などに潜んでいます。

マダニによって媒介される「バベシア」はマダニが吸血するとき、血管内に注入され、赤血球を破壊しながら成長していくため、短期間で重篤な貧血を引き起こします。ほかにも、高熱、元気・食欲の喪失、血尿などの症状があり、幼犬や高齢犬の場合、死に至る場合も少なくありません。
この危険性は、人における感染に関しても同様です。

もしも、ご自分のペットにマダニがついてるのを発見したら 、素手で取ったりつぶしたりすることは絶対に避けてください!!
マダニの口の部分が皮膚に残ってしまった場合、そこから膿んでくることもあるので、すぐに当院にいらしてください。

2017年9月28日木曜日

整形外科研修に行って来ました:膝蓋骨脱臼2

この度、9/16~9/17の期間 関西で開催された整形外科研修に行って来ました。

Dr.Hannesのもと、パテラ(膝蓋骨脱臼)に関する最新の治療技術を学ぶことができました。この連休中、飼い主様にはご迷惑をおかけしましたが、今回学んだ技術をぜひとも当院の日々の診察・治療に貢献していきたいと思います。

以前もこのブログで述べましたが、パテラの手術に関しましては『症状に応じての適切な施術』が必要です。他院からのセカンドオピニオンを求めていらっしゃる患者さんの中には、
1、まだ手術をする必要がない症状なのに手術を勧められた。
2、跛行が認められ、明らかに手術が必要な段階になっているのに「様子を見ましょう」と手術を勧められなかった。

以上の2つのパターンが過去に見受けられました。
1の患者さんには普段の生活においてどのようなことに気をつけるのかを細かくご指導させていただき ます。無理にいますぐ手術をする必要などございません。
2の患者さんにはグレードⅣという最終的な段階になっていらっしゃる方もいました。そのような患者さんには骨切り矯正術という難度の高い手術を受けていただく場合もあります。

確かにパテラは命には別状のない疾患ではあると思います。
しかし自分の立場に置き換えたときに、健常肢ではない普段の生活がどんなに不便かを想像していただければと思います。

どうぞ皆様のご相談をお待ちしております。


2017年9月1日金曜日

試験開腹の必要性は?

当院では動物用内視鏡システムを導入し、消化器疾患の診断および治療を積極的に行っています。
大昔の医療ならともかく、現代医療において画像診断の機器がかなり発達してきておりますので、いきなり緊急性もないのに開腹することはあり得ません。
症状を言葉で伝えられない動物の診療に、高画質な画像が威力を発揮し、日常診療の頼れる"目"として観察・診断に役立ちます。また、オーナー様の不安に対して、動画による明確な説明が可能になります。

★嘔吐や下痢が激しい
★食欲が急になくなった
★ぐったりして元気がない     などの症状はみられませんか?

消化管に関する何かしらの異常が見られた場合、大まかな検査の流れは以下の通りです。
① 問診、身体検査や検便、検尿、血液検査などの一般検査
② レントゲン検査、超音波検査など画像診断
③ この時点で診断ができれば、治療開始。あるいは治療による経過観察をします。
④ 上記の検査で原因がはっきりせず、治療により改善も認められなければ、全身麻酔下での内視鏡を検討します。
※当院では、この段階ですぐさま開腹手術は行いません。開腹は動物に負担があります。開腹で見ることができるのはあくまで消化管の外側(漿膜面)です。異物やポリープ、腫瘍、炎症など消化管の内側(粘膜面)を見ることは困難です。当院ではまず、外科侵襲の少ない内視鏡で消化管内部を観察したのちに、必要があった時のみ開腹手術をします。

⑤ 症状に応じて 1)口から 2)お尻から 3)両方 の内視鏡を実施します。
⑥ 消化管粘膜の観察、組織生検を実施し、病理組織検査や遺伝子検査にて確定診断をします。
⑦ フード変更、内服薬、抗がん剤、外科などによる治療を実施します。

病院によっては内視鏡が無い施設もあると思います。だからと言っていきなり試験開腹をするのは間違いです。内視鏡がないなら内視鏡がある施設に紹介するのが現代の医療です。当院はCTやMRIが無いので場合によってはCTや MRIの検査をするために検査センターへ依頼することもあります。
正しい診断をしないと、適切な治療はできません。
当院ではオーナー様と相談の上、治療を決定していきますので、ちょっとした不安がある方はお気軽にご相談ください。セカンドオピニオンも受け付けております。

2017年8月7日月曜日

尿石症

泌尿器疾患の中で一番多く遭遇する病気は膀胱炎です。

膀胱炎に次いで多いのが『尿石症』です。

尿石症は尿路(腎臓~尿管~膀胱~尿道)のどこかで石ができてしまい、
それに伴って排尿痛や血尿、排尿困難などの症状を呈するものの総称です。

尿石の中でも、ストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石という種類が最も多くみられます。

ストルバイト結石に関しては、正式名称はリン酸アンモニウムマグネシウム結石と言います。
名前にミネラル成分としてマグネシウムMgが入っています。この石はオシッコがアルカリ性になると形成され易くなります。
ですので膀胱炎など細菌が 感染している状況では尿がアルカリになりますので石ができやすく
お肉ばかり多く食べていると同様に尿はアルカリ性になってしまうので石ができてしまいます。
この結石は尿が酸性で維持されていると形成されにくいという点と、"溶ける"という性質があります。
溶けるといってもお水に砂糖を溶かすような感じではなく、徐々に石の形が崩れて小さくなってきて...という具合です。
ですので、ストルバイト尿石症の場合には内科的に石を溶かす治療を行うことが第一となります。
あまりにも大きい石や混合タイプの石、症状が強くでている場合には内科治療よりも外科治療を先に行う場合もあります。

もう一つのシュウ酸カルシウム結石は、名前にカ ルシウムが入っていますので、カルシウム分を多く与えていると出来やすくなります。
こちらの方はオシッコの酸性アルカリ性には左右されません。
昔はアルカリ側で形成され易いといわれておりましたが、研究が進むにつれてpHは特に関与しないことがわかりました。
血液の中のカルシウム成分が多いと石ができやすくなってしまいすが、かといってカルシウムを摂らないでいると骨が脆くなり、
骨だけでなくカルシウムは体の中で大切な役割を果たす成分になりますので、必要以下には減らすことはできません。
しかしその必要分しか摂取していなくても石ができてしまうという場合の多くは体質が関係しています。

"体質" "食事内容"

この二つが尿石症の原因となりやすい要因です。

体質に関してはなかなか対策が難しいものがあります。
しかし食事に関しては、過去のオシッコトラブルの有無や動物の種類などから、尿石が出来やすいのかそうでないのかを把握する事が可能です。
尿石症になってしまう前に、今一度食事内容を振り返ってみてはいかがでしょうか。